【タイプ限定ダブル】構築決定と個別紹介
前回の続きです。
↓ **前回記事**
構築決定の経緯 ~シビルドンと愉快な仲間たち~
シビルドンをホルード攻略隊長に任命したものの、さすがに一匹では太刀打ちできません。個人の弱点は周りででカバーするものですよね。
さて、シビルドンの弱点については次のように考えています。
- S50という鈍足
- 火力が中途半端
本ルールではトリックルームを覚えるポケモンが存在しないので、鈍足が生かされることはほぼないといっていいでしょう。
最遅ボルトチェンジで裏のポケモンを無償降臨・・・という動きは特性「避雷針」や「蓄電」で相手を強化し、こちらに不利な状況を作りかねません。
また、物理/特殊両刀型の種族値をしていますが、高くもなければ低くもありません。
今回はサブウェポンの種類も限定されているため、器用貧乏ではなくただの貧乏となり、決定打を叩き込むことができません。
シビルドンはどちらかと言うとサポート寄りの運用になりそうですね。
この弱点を克服するためには、当たり前ですが他のポケモンでの補完が必要になります。
相手側の構築を考慮しながら、シビルドンの補完を考えていきます。
①地面+「呼び水」
地面タイプのホルードやガラガラは水タイプが弱点であり、その保管として特性「呼び水」のネオラントが選出されることが予想されます。この並びはかなり強力です。
ネオラントを攻略するには電気タイプが必要になりますが、横ではホルードがにらみを利かせています。ネオラントを攻略しようという動きは読まれやすく、裏から「避雷針」や「蓄電」の電気技を吸収する特性を持ったポケモンが飛んでくるでしょう。
※そもそもガラガラの場合は特性が「避雷針」なので、横並びのシナジーがとても強力です。
相手の行動を縛るためには、どうしても「呼び水」が邪魔です。水技が吸い込まれてしまいます。シビルドンの「胃液」で呼び水を無効にできますが、処理に1ターンかかってしまうため、その間にシビルドンが処理される可能性が高いです。
特性「型破り」を持ったポケモンであれば、即時、特性を無視して地面タイプに水タイプの技をたたきこむことができるのですが・・・。都合よく今回のルールでそんなポケモンがいるでしょうか。
・・・いました。
水単タイプで「型破り」を持つポケモンが!
バスラオ です。
素早さの種族値もS98とそこそこ高い為、多くの地面タイプのポケモンを抜くことができます。
上手く地面タイプとの対面を作れれば大ダメージを与えることができるでしょう。
うーん、採用です。
②雨+「すいすい」
今回のルールでは特性「雨ふらし」を持ったニョロトノが使えますので、雨パ軸パーティも存在すると思います。雨時に素早さ実数値が2倍になる「すいすい」を持つポケモンも複数いるため、上から全体範囲の水技を叩き込む戦法が有効です。
また特性「すいすい」を持たずとも、「拘りスカーフ」で素早さを1.5倍にし、上記の戦法を行うケースもあり得ます。ぱっと思いつくのは「スカーフ潮吹きカイオーガカメックス」です。シビルドンはタイプ相性的に有利なものの鈍足微妙耐久であるため、高火力の潮吹きの前にはなす術がないでしょう。
このようなケースは基本的に水を無効化する特性で対策しようかと思いますが、水全体技を完全に回避するには味方も水無効の特性を選ぶ必要があり、これだけでは戦術の幅が狭くなります。(胃液を使おうと考えるのは私だけではなないでしょうしね)
何より選出パターンが決まってしまうと、有利対面を作られやすくなり、負けに直結しそうです。
したがって、他の戦術も検討することにします。
困ったときにはハンムラビ法典的発想です。
「目には目を、歯には歯を、天候には天候を」
雨が降っているなら晴れさせればいいんです。砂を起こせばいいんです。
ニョロトノと同様、場に出ただけで天候を変化させる特性を持つポケモンの中で今回使用できるのは、「砂おこし」を使用できるカバルドンがいます。
ニョロトノとカバルドンの素早さは>なので、初手でかち合えば確実に天候を「砂嵐」にできます。基本的に地面タイプ以外には砂嵐のダメージが毎ターン入りますので、相手の水、電気の気合のタスキを潰すことができたりと便利そうです。
しかし、砂嵐によって強化される特性「砂かき」「砂隠れ」「砂の力」を持つポケモン(主に地面タイプ)が複数存在するため、安直にカバルドンを出して砂を巻き起こすと相手を有利してしまう可能性があります。
例:サンドパンは砂嵐状態だと、
- 特性「砂かき」で素早さ実数値2倍になる
- 特性「砂隠れ」で回避率が1.25倍になる
これらの特性よりも選択優先度が高い有用な特性があるため、まず使われないと思いますが、タイプ限定で戦術の幅が狭まることを考慮すると「無いことは無い」という感じでしょうか。
したがって、天候操作は「砂嵐」ではなく、恩恵を受ける特性を持つポケモンがまずいない「日本晴れ」にし、「雨」だけではなく「砂」による強化も弱体化させる方針とします。
(もっとも、水半減により相手の地面タイプを実質的に強化させてしまう可能性はありますが・・・。)
しかし困ったことに、日本晴れを覚えるのはほぼ「炎」「草」ポケモン。
今回のルールで都合よく覚えるポケモンがいるのでしょうか・・・。
・・・いました。いました。
ダグトリオ です。
しかも特性「蟻地獄」で対面した相手のポケモンをロックできるではありませんか!
はい、君、採用です。
ここに太陽神 ダグトリオが誕生しました。
残りの3匹は火力補完や補助技を考慮し、このルールではスダンダード(と思われる)な3匹を入れて構築を決定します。
※3匹の選定については雑な説明ですが、正直あまりユニークな発想ではないので選んだ経緯等は割愛します。ただ、どの構築にも入れることができ非常に強力なポケモンであると考えています。
以上で、パーティを構成する6匹が決まりました。
最後に、今回選んだ6匹について個別に紹介していきます。
個別紹介
下手な電気技を入れても中途半端になるので、「怒りの前歯」を搭載し、サポート寄りの構成としました。補助技が多く放置されやすいため、「守る」を抜き、50%で防御を下げる「ブレイククロ―」で嫌がらせをしていきます。
<努力値調整>
HD特化とし、ある程度の水タイプの特殊技を受けられるようにしています。物理ノーマルはプラズマシャワー前提なので、相手の猫騙しとのコンボで当たってしまった場合はお陀仏です。あきらめましょう。
ACSに振っても中途半端になるため、思い切って捨てています。
<努力値調整>
コンセプトを活かすためHCほぼ特化とし、余りをDに振っています。
ガラガラ
<努力値調整>
追い風時に抜けるポケモンが増える為、最速AS特化としています。特におくびょうサンダースを抜けるのは大きいです。また、ガラガラミラーもあり得るので最速安定でしょう。
範囲水技(潮吹き、濁流、波乗り)はどのみち耐えきれないので、このポケモンも潔く耐久は捨てています。
太陽神ダグトリオ。蟻地獄で相手の盤面をロック。
確実に役割を遂行するため、気合いのタスキを持たせています。
また積みビーダルやシンプルビームゴルダック(+何か相方)に起点にされる可能性があるので自主退場技の「置き土産」を採用しました。晴れた後すぐ退場したくなった場合にも有効です。「置き土産」によるAC二段階降下、晴れによる水技半減でメインアタッカーのガラガラを活躍させやすくなります。
<努力値調整>
タスキ運用のためAS特化としています。HSにしても柔らすぎるので、思い切ってAに全振りしています。意地っ張り(A補正)か陽気(S補正)で悩みましたが、基本的に抜かれたくないので最速にしました。
基本選出パターン
<対呼び水>
ネオラントで追い風を張り、ガラガラとバスラオで削るのが基本戦術となります。
バスラオで相手の地面を処理した後、残っている相手の電気、水を特性で無効化しながら倒していく選出です。
<対すいすい>
OR
上からの範囲水技を牽制し、エレザードの「パラボラチャージ」「ハイパーボイス」で削っていきます。砂複合の場合やネオラントやエレザードの特性を無効化されそうな場合は太陽神ダグトリオを投入します。